食材

果物

茘枝(ライチ)

香港で初夏の果物といえば、やっぱり茘枝(ライチ)!6~7月にかけて旬を迎える、広東省が原産のフルーツです。


香港の北側、中国とのボーダーを超えたところに隣接する深セン・東莞市辺りにはライチの果樹園が多くあり、この時期は写真のように枝葉のついたもぎたてライチをいただくこともよくあります。


フレッシュなライチの皮は、鮮やかで可愛らしい赤。中の果肉はプルンプルンで、とってもジューシー♪ 爽やかな甘い香りも魅惑的で、楊貴妃が愛した果物というのも納得です。


日本で出回るものは冷凍されているせいか、皮が濃茶色に変色してしまっています。それだけでなく、解凍したライチからは、この食感とジューシー感も減っていて・・・。なんとも残念でなりません。この時期の香港旅行では、ぜひ「生ライチ」を堪能してみてくださいね!

話梅(干し梅)

ハマる人はハマる、話梅(中華干し梅)。日本の梅干しと違い、乾燥させてあります。塩と砂糖で味がついているので、酸っぱくて、しょっぱくて、ほのかに甘さもあるのが特徴です。

 

旅行中や仕事中など、リフレッシュしたいときに、そのままパクリと頬張ってみてください。

 

また、中国茶を飲むときのお茶請けとしてかじったり、お茶に浸しても。年数の若い紹興酒のグラスに入れると、香と味がまろやかになってお酒も美味しくなります。

 

選ぶときには、ぜひパッケージのラベルを丹念にご確認ください。人工甘味料を使わず天然素材で作られたものがおススメです。


食べやすいように種抜きの状態で干したものもありますが、種ありでぜひ。飴のように口の中で転がしていると、種からもじわじわと美味しさがにじみ出てきますよ。

野菜

ふくろ茸

写真の、茶色くて丸い食材。これはキノコの一種「草菇(=フクロ茸)」です。

食感はソフトで、炒め料理・煮物・スープなど、色々な料理に幅広く使われます。

卵のような袋状の形をしていて、縦半分に切ると、中に小さな傘をつけたキノコの芽(?)が入っています。そのまま育て続けると、この袋の”殻”を破るかのようにキノコの芽がでてきて、傘を広げるそうです。が、通常はこの袋の状態の時に収穫して食べます。「キノコの卵」っぽいところが、なんとも可愛いのです。

高温多湿の熱帯地域で栽培されるので、中国の南部や東南アジアの料理では非常に一般的な食材ですが、日本ではあまり流通していないのが残念です。

芥蘭(ガイラン)

香港料理の名脇役といえば、この葉物野菜「芥蘭(ガイラン)」。オイスターソースをからめて食べるのが一般的です。

日本でみかける菜の花に近く、しっかりした茎が美味しいのが特徴です。アスパラガスやブロッコリの食感にも似ています。麺やお粥、ランチの付け合せはもちろん、飲茶やディナーの単品料理としても人気のある野菜です。

面白いのは、高級料理店であるほど、葉っぱより、茎をメインにした状態で提供されること(葉っぱも美味しいんですけどね)。「葉っぱ:茎」の割合で、お店のシェフが、自店の高級度合いをどの辺に位置付けているか推測してみるのも面白いかもしれません。

漢方薬

冬虫夏草(とうちゅうかそう)

「冬虫夏草(とうちゅうかそう)」。健肺、強壮、抗がん効果等のある漢方の生薬として、また薬膳中華の材料として使われる漢方食材の一つです。

 

冬の間は虫だったのに、夏になると草になる、とは、なんとも恐ろしげなネーミングですね。

 

夏の間に地上で孵化し、冬を過ごすために土中に潜る蛾の幼虫。その際に幼虫が、とあるキノコの菌に触れてしまいます。すると、キノコの菌は幼虫の体内で少しずつ成長しはじめるのですが・・・。


月日は流れ、夏に土の表面に顔を出したキノコ。しかし、その根を掘ると、体はあの幼虫のままなのでした・・・。自然界とは、かくもホラーな世界なのですね(^_^;)。

 

これを最初に食べてみた昔の人!そのチャレンジャー精神があっぱれです。私はいまだに怖くて食べられません(涙)。