香港で働くという選択肢

 香港は、日本人が沢山活躍している街。

 日本人にとって、なぜ香港はそんなにも暮らしやすいのでしょうか?
香港での働きやすさの理由をご紹介しましょう!

①香港は海外生活初心者にとってハードルが低い

まず、海外で働こうという時に、気になる要素はなんでしょう?
語学力、経済水準、日本との距離感、治安、利便性。香港は、そういった要素をすべて高い水準で満たしているのです。

香港はいろいろな意味で日本と近い

わざわざ日本と違う体験をしたくて行くのに、最初からなんとも気弱な発言と思われるかもしれません。もちろん、日本との違いは様々な形でたっぷり経験することが可能ですので、冒険好きの方はご安心を! 

ここでご説明するのは、その上での安全策として、香港が便利で安心な理由です。これを知っていれば、あなた自身が安心できるだけでなく、身の安全を心配なさるご家族の方にも安心していただける材料となるでしょう。

日本・香港間は簡単に行き来できる

まず、簡単に行き来できること。東京からなら約4時間半で到着できますし、飛行機の本数も沢山飛んでいますので、いざという時には思い立ったらその日のうちに帰国することも十分可能です。航空運賃も、アメリカやヨーロッパとの往復便よりはるかに安価です。地球の裏側ほど離れていると、こうもいきませんね。時差も一時間しかありませんので、時差ボケの心配もいりませんし、日本のご家族との電話でのコミュニケーションにも支障がありません。

街中が漢字と英語で併記されているので、見る物すべてに勘が働く

香港の公用語は英語および中国語となっています。また、外国人も多いために、あらゆるものが英語と中国語で併記されているのです。もし英語力に自信がない場合でも、漢字をみれば日本人にとってはおおよその意味が理解できますので、日常生活において、どんな分野のお知らせなのか、何か重要そうなことが書いてあるかなど、見ただけでも勘が働きやすいのです。たとえば飲食店のメニューを見ても、漢字で・・・魚・・・炒・・・煮・・・麺、などさえわかれば、だいたい食べたいイメージのものを選ぶことができますよね。あとはそれを指さしてオーダーすれば良いのです。また、非常口がどこかなど、緊急時に理解できないと身に危険が生じるようなことも、漢字で書いてあるので瞬時に認識できます。

②香港は便利・安全・安心

香港の交通機関は非常に便利で優秀

香港の公共交通機関は非常に発達していて、かつ信頼できます。地下鉄やバスは時間通りに運行されますし、頻度も高く、夜遅くまで運行していますので、24時間スムーズに香港内を移動できます。勝手のわからない外国で、日常生活のストレスは日本に居る時より高いことも多いのですが、こういう基本的なインフラの部分で余計なストレスを感じなくて良いというのはありがたいことですよね。

安心して暮らせる治安の良さ

香港の犯罪発生率は非常に低く、夜中でも女性が比較的安心して歩けますし、タクシーも安全です。夜遅く電車やバスに乗っても、酔っ払いがいないのも快適です(夜の会食にお酒がつきものの日本と違い、香港人との会食は中国茶だけで済むことが多いのです)。もちろん、スリなどの軽犯罪はあるものの、殺人など身に危険が差し迫るような思いをすることはめったにありません。

(とはいえ、隙だらけの行動を慎むのは当然のことですし、隣接する中国の都市へ足を踏み入れたら、これとは全く別の話である、ということは肝に銘じておく必要があります。)

日本人コミュニティが発達していて、いざという時に頼りやすい

日系の電話帳、日本語通訳のいる総合病院、日本語による専門サポート業者(IT、ビザ、会計、引っ越しなど)、日本の食材が揃うデパートやスーパー、日系書店、日本人が経営する美容室、日本語で可能な習い事教室、日本の各大学の同窓会や県人会などなど、日系コミュニティを利用すれば、あらゆるサービスを日本語だけで享受することも可能なほどの環境が整っていますので、語学力全般に自信がない人はもちろん、いざという時に頼れる保険としても安心です。また、日本国総領事館が街の中心街にあり、香港中どこからでも簡単にアクセスできるのも便利ですね。

③香港は女性がとても働きやすい

女性がありのままで輝ける街

日常生活からオフィスでの待遇に至るまで、女性が非常に大切にされているところが、香港生活の素晴らしさ。職場においても女性の管理職が非常に多く、女性だからと差別に合ったり、仕事上で不利益を被ることはまずありません。
女性がありのままで、不必要に遠慮することも、肩肘を張る必要もなく、自分らしく輝いている街だと言えるでしょう。

家事は全てアウトソーシングできてしまう便利さ

香港で何が便利かと言えば、家事のほとんどをアウトソーシングできてしまうところです。安価に食事できる場所が夜中まで街中のいたるところで営業していますし、水洗いの洗濯物も近所のクリーニング屋さんに丸投げできてしまいます。また、住み込みや通いの家政婦さんを安価に雇用できるため、女性が家事労働のために家庭に縛られる必要性がありません。
「女性だから、料理しなければならない、炊事洗濯をしなければならない」という思い込みが、びっくりするほど気持ちよく覆されてしまいますよ。

④香港で修行すれば、中国・アジア・世界へ楽に羽ばたける

貨幣価値・給与水準・物価水準が日本と近い

駐在員という身分で赴任するなら海外手当も貰えるので、経済的には豊かな生活となるでしょう。しかし、自分から現地の企業へ就職し、現地採用の身分として働く場合、受け取る給与は現地水準となってしまいます。もし日本より貨幣価値が著しく低い国で働く場合には、現地の方々と同じ生活水準で毎日の生活を送るには問題なくとも、日本人同士のお付き合いや、日本への一時帰国の際のお小遣い、更には日本へ本格的に帰国する際の資金がなかなか貯まりません。でも香港であれば、日本との貨幣価値も近く(為替レートによって多少の割安感・割高感の幅はありますが)、給与水準や物価水準もそれほど違わないので、日本への一時帰国はもちろん、将来の本帰国や、第三国への更なるキャリア展開を視野に入れた予算計画も立てやすくなります。

香港人のやり方から学ぶ、中国や中華圏のビジネス哲学

中国ビジネスに参入するには、まだまだ日本人にとって越えなければならない文化的・価値観の違いは大きいと言えるでしょう。香港で働いていると、香港人がどのように中国大陸とのビジネスを円滑にすすめているのかを観察することができます。

香港をアジア圏でのキャリアパスの通過点にする

香港はアジア諸国のハブとして機能しています(香港からなら、アジアのどの都市へも2~3時間程度で行くことができます)。もし、本当はアジアの他の国に興味があるんだけど・・・という方は、まずは香港で海外就職の勘をつかみつつ、香港から近隣のアジア諸国の事情をよく観察して、次の国へと横移動するというキャリアステップを踏む方法もありますよ。

欧米流・アジア流どちらにも対応できるグローバルなビジネスマインドが身に着く

また、香港人はイギリス植民地だった歴史的背景もあり、欧米留学経験者も多い土地柄。日常業務を英語でこなしたり、欧米流のビジネス観も同時に身に付けている人が多いことから、西洋・東洋の架け橋となることで、国際社会でその優位性を高く保っています。香港で働くことで、自然と国際的に通用するビジネス感覚を養うことができるのです。

香港で求められる語学力

香港の公用語は、英語と中国語。中国語のうち、香港人が日常会話で話しているのは「広東語」と呼ばれる方言で、書き言葉は「普通話」と呼ばれる北京語に準じたものです(日本でいうなら、普段は関西弁をしゃべりながらも、文章は標準語で書くのと一緒です)。

 

つまり、香港人の多くは広東語、北京語、英語の三つを操ります。そこで、この三つのうちのいずれかの言語ができて、かつその語学力が高いほど、香港での日常生活や業務上のコミュニケーションはスムーズになります。

 

香港企業内のコミュニケーションは、会話は中国語や英語、メールや文書が英語という会社も多いため、デスクワークが多いお仕事の場合は英語の読み書きができることが望ましいでしょう。ただし、近年では中国大陸とのビジネス増加に伴い、北京語力の需要も高まってきています。とはいえ、業界や職種によっても、求められる言語の種類とレベルは様々です。

 

ただ、なんといっても香港で働く日本人にとって一番のセールスポイントとなるのは、ネイティブの日本語力!業務上、何かしら日本と関係のある仕事に就くことがほとんどですので、「あなたの得意な言語は?」と聞かれたら、まずは「日本語のネイティブスピーカーです」と堂々と答えてくださいね。